■  よくでるアベンドコード


JOBがシステムアベンドした場合、たいていは以下のコードになっているハズです。

DFSORTでよくでるユーザーアベンドのコードはこちらです。

コード 原因 対処/備考
<プログラムのエラー>
S0C1 オペレーション例外 命令でないものを実行しようとした〜LINKもれ、OPENしていないのにアクセスした場合。
S0C4 記憶保護例外 正しくないアドレスを参照しようとした〜DDがない場合、LINK先がない等。
S0C6 指定例外 奇数アドレスにブランチした。
S0C7 データ例外 比較、または、演算対象の項目がパック形式になっていない。
S0C8 固定小数点桁あふれ例外  
S0C9 固定小数点除算例外  
S0CA 10進数桁あふれ例外 計算結果の桁があふれた(桁が足りない)。
S0CB 10進除算例外 0で割ろうとした。
S0CC 指数桁あふれ例外  
S0CD 指数除算例外  
S0CE 有効数字例外  
S0CF 浮動小数点除算例外  
<DCBエラー>(SVC 19)
S001 CLOSEエラー 同じデータセットを2度CLOSEしようとした場合、
CLOSEしたデータセットをアクセスしようとした場合等。

JOBログに以下のようなメッセージがでている場合、たいていは入力のテープやVTSのDCBと、プログラムで指定しているDCB(特にブロックサイズ)が相違していると このエラーになります。このエラーになると自動でCLOSEされてエラー終了します。

IEC020I 001-4 jobname,stepname,DDname,装置番号,volname IEC020I DCB EROPT=ABE OR AN INVALID CODE, AND/OR NO SYNAD EXIT SPECIFIED GET ISSUED AFTER END-OF-FILE

S002 DCBエラー BLKSIZEがLRECLの倍数になっていないか、BLKSIZEがトラック・サイズより大きい場合。
また、ファイルをコンカチして処理している場合、一番大きなBLKSIZEのファイルがコンカチの最初になっていないと このエラーになる場合があります。
プログラムで指定しているデータセット編成とJCLで指定しているデータセット編成が違う場合や、 VBファイルのレングスが不正な場合にもこのエラーになります。
S013 DCBエラー DCBが間違っている・DCBをオープンできない、インターナルリーダーでJOBを起動しようとしたがメンバーが存在しない場合。


S013-E1の場合は、入力ファイルのブロックサイズが、32,760を超えている場合です。 (ラージブロックインタフェースが使用されていない)

JOBログには以下のようなメッセージがでています。

IEC143I 013-E1,IFG0196L,jobname,stepname,DDname,xxx,volname,dsname

ADRDSSUでDUMPしたファイルをICEGENERとかでコピーしようとするとこのエラーがでます。
→ADRDSSUでDUMPしたファイルは、ADRDSSUでRESTOREしないと読めません。

S213 OPENエラー 磁気ディスクのOPENエラー。磁気ディスク上に物理ファイルが存在しない場合。

JOBログには以下のようなメッセージがでています。

IEC143I 213-04,IFG0194D,jobname,stepname,DDname,xxx,volname,dsname

この場合、指定したvolnameのボリュームに物理的にデータセットが存在しないことを指しています。

S214 CLOSEエラー 磁気テープ上CLOSEエラー。

JOBログには以下のようなメッセージがでています。

IEC210I 214-0C,IFG2000Y,jobname,stepname,ddname,xxx,volname,dsname

この場合、指定したDCBと違うフォーマットのテープをマウントしたことを指しています。

S413 OPENエラー 磁気テープ上に物理ファイルが存在しない場合、UNITパラメータやDISPパラメータが間違っていて、磁気テープがOPENできない場合です。

JOBログには以下のようなメッセージがでています。

IEC145I 413-08,IFG0194K,jobname,stepname,ddname,xxx,,dsname

この場合、指定したvolnameのボリュームに物理的にデータセットが存在しないことを指しています。
DISPパラメータが間違っているとリーズンコードは18になります。

S613 TAPEのOPENエラー 磁気テープのOPENができない場合。

JOBログには以下のようなメッセージがでています。

IEC147I 613-1C,IFG0194K,jobname,stepname,ddname,xxx,,dsname
IEE763I NAME = IFG0194J CODE= 6131C
IEC147I LOGREC ID = 
IEE763I NAME= CBRLLACS CODE= 14066
CBR4000I LACS MOUNT PERMANENT ERROR FOR DEVICE nnnn
CBR4102I UNEXPECTED OR INAPROPRIATE RESPONCE FROM LIBRARY nnnnnnn IEE764I END OF IEC147I   RELATED MESSAGES


TAPEをDISP=SHRでしていると、他のJOBで資源を使用しようとするとこのエラーになります。

S813 区分ファイルのメンバーエラー 磁気テープ上のデータ・セットに対してのエラー
S913 セキュリティエラー RACFのエラーの時など
<キャンセル>(SVC 34(MGCR))
S222 オペレータキャンセル コンソールからキャンセルされた場合です。

JOBログには以下のようなメッセージがでています。

IEF450I jobname,stepname - ABEND=S222 U0000 REASON=00000000 nnn
        TIME=hh.mm.ss

S522 タイムアウト TSOの未使用時間が長く自動切断された時にこのエラーになる場合があります。

その場合JOBログには以下のようなメッセージがでています。

IEA631I  OPERATOR userid NOW INACTIVE, SYSTEM=systemname ,LU=luname
IEF450I userid jobname stepname - ABEND=S522 U0000 REASON=00000000 nnn
        TIME=hh.mm.ss

S322 タイムオーバー EXECまたはJOBステートメントのTIMEパラメーターを超えて実行した時。
S622 ユーザーキャンセル TSOからのJOBの場合
S722 SYSOUTのラインオーバー JES2…JOBPARMステートメントのLINESおよびCARDSパラメーターで指 定されたジョブ出力制限を超えた場合。
JES3…MAINステートメントのBYTES、CARDS、LINES、およびPAGESパラメーターで指定された ジョブ出力制限を超えた場合。
S822 リージョンが確保できない REGIONを小さくする。REGIONを指定していない場合は明示的に指定する。最大限の空間を割り当てるにはREGION=0Mを指定します。

JOBログには以下のようなメッセージがでています。

IEF085I UNAVAILABLE,ERROR CODE=20
IEF187I jobname FAILD - SYSTEM ERROR IN INITIATOR
IEF450I jobname,stepname - ABEND=S822 U0000 REASON=00000014 nnn
        TIME=hh.mm.ss

<LINK関連>(SVC 6(LINK))
S106 ロードエラー 制御プログラムが、要求されたプログラムを仮想記憶域に取り出そうとしたと きに、エラーを検出した。
REGIONを指定してみるとうまくいくことがあります。
S106はロードモジュールをロードしにいって、リージョン不足で、S878はその後のOS使用分についてのリージョン不足。
S706 リンクエラー ロード・モジュールに実行不能の印が付けらた。
要はLINKエラーです。LINK時のロードモジュールのライブラリーを見直してみてください

JOBログには以下のようなメッセージがでています。

CSV016I  REQUESTED MODULE xx     IS NOT EXECUTABLE
CSV028I  ABEND706-04   JOBNAME=jobname   STEPNAME=stepname

S806 実行Moduleなし そもそもモジュールがない、またはJOBLIB or STEPLIBを指定するとうまく場合があります。

JOBログには以下のようなメッセージがでています。

CSV028I  ABEND806-04   JOBNAME=jobname   STEPNAME=stepname
IEA995I  SYSPTOM DUMP OUTPUT   nnn
SYSTEM COMPLETION CODE=  REASON CODE=00000004
         ;
     レジスターの値
         ;
IEF450I jobname,stepname - ABEND=S806 U0000 REASON=00000004 nnn
        TIME=hh.mm.ss

<DISK関連>(SVC 55(EOV))
SB37 ファイル拡張のエラー SPACEパラメータで指定している容量が足りない場合

JOBログには以下のようなメッセージがでています。

IEC0301 B37-04,IFG0554A,jobname,stepname,ddname,xxx,volname,dsname

この場合、SPACEパラメータで指定した増分を全て使い果たした場合です。
増分は合計で15回です。例えば、SPACE=(TRK,(1,1))と指定すると、合計16トラックが割り当てられます。

SD37 DISKの拡張エラー 区分データセットの時、要コンプレス
SE37 区分データセットの登録簿エラー 登録簿が不足しています。区分データセットを作成しなおす必要があります。

JOBログには以下のようなメッセージがでています。

IEC0321 E37-04,IFG0554P,jobname,stepname,ddname,xxx,volname,dsname

<その他>
S337 CLOSEエラー  
S737 OPENエラー 入力データセットを複数コンカチして指定している場合、いずれかのデータセットが存在していない場合このエラーがでます。

JOBログには以下のようなメッセージがでています。

IEC027I 737-40,IFG0552X,jobname,stepname,ddname,xxx,volname,dsname

S804 GETMAINエラー 要求した記憶域がない場合。
S80A GETMAINエラー
(SVC 10(GETMAIN))
記憶域不足(BATCH処理)→REGIONを大きくする。
S878 GETMAINエラー 記憶域不足(BMP処理)→REGIONを大きくする。

上記以外は、
このマニュアルを見てください。


◆ コラム〜アベンドとアボート

「アベンド」はAbnormal endの略で異常終了した状態のことです。

「アボート」はプログラムに障害などが発生しそれ以上進まなくなった場合の中止措置です。

アベンドとアボートは微妙に意味が違います。


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